指揮者に必要な素質
オーケストラで唯一観客に背を向けている指揮者。それぞれの楽器の音色表現を統括し、1つの音楽を作り上げる中心的な役割を持つ人です。世界的に有名なカリスマ性を持つ指揮者も少なくありませんが、楽器を持つわけではありません。
では、一体どうやったら指揮者になれるのでしょうか?
指揮者に求められる基礎は、音楽全般に関する知識や音楽理論、各楽器に関する知識、リズム感や音感など。必ずしも楽器を演奏できる必要はありませんが、素養としてピアノなど鍵盤楽器を弾けるのが一般的です。
特に資格や学歴も必要ありませんが、音楽大学(指揮科を設置している学校もある)を出て小さな楽団から経験を積んだり、作曲家や楽器の奏者から転向する人が多いいようです。
といっても、知識さえあれば指揮者になれるのかという訳でもありません。自分なりにその楽曲を十分に解釈し、独自の感性で音楽を作り上げるのが、芸術家としての指揮者なのです。
だからこそ同じ譜面でも指揮者によって雰囲気の違うものとなり、「XXの指揮する○○の曲」という評価がそこに生まれるのです。
そのため、聴く人によって、同じ曲でも指揮者によって評価や好みが変わるのです。