漢字が日本に入ってきたのはいつごろ?
漢字は今から5000年前に中国で作られ、日本に伝えられたのは1700年前(応神天皇の時代)と言われています。
当時、朝鮮半島に百済という国があり、王の使徒として王仁(わに)という人が『論語』十巻と『千字文』一巻(漢字の「いろは歌」のようなもの)という本を持ってきたそうです。
この本によって、わが国における漢字の文化が始まったとされています。漢字には音読み・訓読みの二通りの読み方がありますが、音読みは中国の元々の読み方で、訓読みは漢字の意味から日本の言葉に置き換えた読み方です。
従って、「辻」や「畑」といった音読みのない字は、和製漢字ということになります。
しかし一説には、王仁が実在したかどうかは疑問視されることもあり、そもそも日本という国が形成される以前から、漢字を使う民族が移民し、古来から漢字を使っていたという認識もあります。
ともかく、漢字が伝来する以前の日本には固有の文字がありませんでした。そのため人々は神話や伝承などを暗記して口頭で語り継いでいたとされます。