切手の裏のりは日本製

昔の切手の裏糊(のり)には、でんぷんを分解したデキストリンを用いていました。しかし、湿気があると切手同士がくっついてしまったり、丸まったりする欠点があったので、印刷局の技術陣が研究開発を進めて新しい糊を作りました。

「PVAのり」と呼ばれるこの糊は、ポリビニール・アルコールの頭文字をとった略称で、これに酢酸ビニール・ソルビット(植物から精製した吸湿性の甘い結晶)を添加してつくったのりを用いています。

これらの物質は、濡れると即座にくっつく特性があり、無害なのが特徴。これを最初に使ったのは日本の切手であり、今では世界各国の切手にも用いられています。