納豆の生みの親
好き嫌いが大きく分かれる食べ物の中に「納豆」があります。特に外国人にとっては、刺し身みたいな生魚よりもさらに嫌われる傾向にあります。
納豆が嫌われる原因はたいていその「におい」と「ネバネバ」でしょう。もっとも納豆好きにとっては、これがたまらないらしいですが。
日本の歴史の中でこの糸引き納豆を発明したのは、八幡太郎義家という人だったといいます。平安中期の武将で、前九年の役や後三年の役で活躍した人で、いろいろな伝説が残っている人物。
納豆の発明は、このうち後三年の役のとき。義家が陣地内で大豆を煮ていたところ、敵の急襲を受けました。
そこで、その大豆をとりあえずワラ俵の中に詰め、戦い、翌日戦いが終わり、大切な兵糧だった大豆を取りに戻ってみると、中から出てきたのはヌルヌルになった糸を引く大豆。
戦地でなければ「腐ってしまった」と捨ててしまうようなものですが、そこは戦地、他に食べ物がなかったので、こわごわ口にしてみたところ、それがおいしかった。
そんなに上手いこと腐るものなのか、たったの1日足らずで納豆が出来てしまうものなのか、という部分では多少伝説的なものを感じますが、いずれにせよ納豆の生い立ちというのは偶然ではないかと言われています。