笑気ガスの正体
一酸化二窒素、通称「笑気ガス」は麻酔薬として使われるものです。これは、もともと人を笑わせるために使われていました。
「気分爽快にさせるガス、笑わせるガス」という名目の見世物で使われていたこのガスは、吸わされると、狂乱状態になって踊りだし、体に傷ができて血が出ても気付かない、というものです。
正気に戻ったある若者は「ケンカをして怪我をしても気付かない」と叫んだといいます。
これを聞いたのがアメリカの歯科医ホレス・ウェルズという人。職業意識からか、歯の治療に使えると考えたのでした。
翌日友人に笑気ガスを吸わせ、抜歯したところ、友人は痛みを感じず大成功だったといいます。
痛みを伴わない歯の治療、当然のことながらウェルズの病院は大繁盛。
彼自身は、大学の抜歯実験で失敗したり、麻酔で患者を死亡させるなどして歯科医をやめざるを得なくなりましたが、笑気ガスは現代医療でも無痛分娩で用いられるなど、大活躍をしています。
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