缶詰ホウレン草の謎
ホウレン草の缶詰を食べるとパワーアップして悪者をあっという間にやっつける!
アメリカ生まれのキャラクター「ポパイ」は、日本でもアニメやゲームなどで人気となりました。
ところで、ホウレン草の缶詰って見たことありますか?
日本では年中新鮮な生のホウレン草が手に入りますが、アメリカでは生産地との距離もあり、そうもいかなかったようです。
現在は冷凍ホウレン草が多くなっていますが、保存のきくホウレンソウといえば缶詰が元祖。
当時の製品は色が黒っぽくて食感はドロドロ、そのまま食べてもあまり美味しいものではなく、嫌いな野菜の代名詞的な存在でした。
ポパイが登場したのは1929年、第二次世界大戦よりも前の時代です。元々、ポパイは「シンブル・シアター(Thimble Theatre)」という漫画の脇役で、のちに主役になったのは、たまたま人気が出たからです。
ポパイがホウレン草の缶詰を食べる設定は後付けのようです。なぜなら彼が登場した当初、ホウレン草の缶詰はまだ製品化されていなかったからです。
それが定番化したのはアニメ化された1933年以降のこと。ポパイの活躍は、子どもたちの野菜嫌いを克服するのに大きく貢献しました。
当時、缶詰の製品が続々と量産される時代に入っており、ホウレン草もそのうちの一つでした。そのため、ポパイは宣伝役としてうってつけの存在だったのです。
缶詰の起源は軍隊の携行食です。そこから研究開発が進み、一般市民向けに肉、魚介類、果物を詰めた製品が作られました。
アメリカの缶詰といえばトマトやコーンを想像します。もしポパイがいなかったら、ホウレン草の缶詰は人気が出なくて、市場から消えていたかもしれません。
このようにポパイが人気者になった時代と缶詰の歴史には興味深いつながりがあります。ホウレン草の缶詰は日本でお目にかかることはありません。輸入食料品店などで見かけたら挑戦してみてはいかが?
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