日本人のテレビ好き
日本のテレビ放送は、米国から技術を学び、急成長を遂げましたが、日本は世界の中でも非常にテレビが好きな国であると言われています。なぜ、日本人はテレビ好きなのでしょうか。
人間関係を維持するコミュニケーションでは、日本人は握手や抱擁という触角的なあいさつではなく、一定の空間を隔ててお辞儀や目礼など視覚的なあいさつを行なってきました。最近では、握手や抱擁する人も増えてきましたが、お辞儀するという伝統はすたれていません。
日本は、異文化と激しいぶつかり合いを経験することが少なかったために、言語よりも非言語コミュニケーションを発達させてきたと言われています。このため、「目は口ほどに物を言う」という言葉が示すとおり、論理的に言葉を駆使するよりも、「見てわかる」ことの方が大切だとされています。
つまりテレビは、日本の国民性に非常に馴染みやすい性質を持っていたので、自然と日本人の生活に溶け込んでいったのでしょう。
インターネットが発達して娯楽の幅が広がったので、テレビはいずれ廃れると言われてきましたが、結果としてまだまだテレビの影響力は絶大です。
ちなみに、「空気を読む」という感覚も日本人しか持ち得ないものなので、海外の人には理解しがたいものとなっています。