本当の終戦日

第二次世界大戦。日本はアメリカに敗れ、1945年(昭和20年)8月14日にポツダム宣言を受諾しました。

翌日の8月15日に「玉音放送」が流れ、日本人はこれを知ります。終戦です。

しかし、日本政府はこの5日前の8月10日に、御前会議でポツダム宣言を受諾することを決めていました。

受諾することを連合国側へ知らせるため、10日の午後8時過ぎに、NHKの海外放送(ラジオ東京)が短波で日本降伏のニュースを日本語と英語で放送しました。

短波受信機が普及しているアメリカやヨーロッパの人々は、事実上8月10日に日本の敗戦を知ったのです。

しかし、短波受信機が普及していない(持っていても短波の聴取を禁じられていた)日本人は、15日の正午になるまでこの事実を知り得ませんでした。

そして、陸海軍に停戦命令が出されたのは翌日の8月16日。正式に終戦協定及び降伏に調印がなされたのは9月2日になってからです。

終戦に関して、国内で混乱があったのもうなずけます。同じ国民でも立場によって、どこを起点とするかが違って見えるのですから。