サラリーマンの語源

雇用主から給与をもらって働く人のことをサラリーマンと言います。

かつて日本のサラリーマンは戦士でした。会社の看板を背負って家族や経済成長のために稼ぐ人々のことです。「24時間働けますか」というフレーズが、堂々とCMで流されていた時代の話です。

高度経済成長のさなかでは、働きまくることが良いことだとされていましたが、今では労働基準の観点や世間の風潮から、そのような印象は排除されるようになりました。

サラリーをもらって働く人だから、サラリーマンの語源もそのままの意味だろう、と思いませんか?

確かに、英語の辞書を引いてみると、「Salary」は「(公務員・会社員の)給料、俸給」という意味で載っています。

しかし、サラリーという言葉の由来は、実は「塩」なのです。

古代ローマでは、兵士たちに給料として塩を支給していました。塩は当時貴重品で、ラテン語で塩は「Sal(サール)」、給料として支給される塩は「Salarium(サラリウム)」と呼ばれていました。

やがて貨幣が流通し始めると塩の支給はなくなり、その言葉だけが現代に残ったというわけです。