城と松の意外な関係

日本的な建造物の代表といえば「お城」です。この「お城」には、付き物のように「松の木」が植えられていることが多いですよね。

この「お城」に「松」、なんとも情緒があり、日本的な風情を感じさせてくれます。

ところで、お城と松の木には、意外な関係があるのをご存知でしたか?

戦国時代の戦は、城の周りに大勢の兵士を集め、包囲する戦術を取ることが多くありました。

攻められた方は、お城の中に立てこもり応戦しました。いわゆる籠城というやつです。

この籠城をするために一番重要となるのは、「腹が減っては戦はできぬ」という言葉があるように、食料です。

食料がないと、勝てる戦も負けてしまうからです。

そこで、日の目を見るのが「松」なのです。

松の生皮を臼(うす)でひいて水に浸し、その汁を川でこして干すと粉ができます。この粉を使って、餅や団子を作って空腹を満たしていたのです。

もともと、松の葉などにはビタミン、ミネラルが豊富な食材なので、非常食として植えられていたのでした。

私たちが風情のある風景と感じていたお城の松は、優雅なものではなく、緊急時のための食料という立派な役割りがあったのですね! 意外でした。