本屋・書店の業界用語まとめ一覧
本屋さんや書店で使われている業界用語・専門用語の一部を紹介します。時代とともに変化していったものや、現在では使われなくなってしまった言葉も含まれますが、一種の雑学としてお楽しみください。
あ〜お行
- 赤伝(あかでん)
- 返品伝票のこと。
- Amazon.com(アマゾン)
- アメリカのワシントン州にてジェフ・ベゾスが創業したオンライン書店サービス。元は書籍のみを扱っていたが、今では世界中であらゆる物を扱う巨大ショッピングモールと化している。
- 委託(いたく)
- 出版業界では特殊なケースを除いて、ほとんどの書籍・雑誌が委託品になっている。
- 印税(いんぜい)
- 出版社が著作権者に払う著作権使用料。3%〜10%まで様々。
- WINB(ウィンビー)
- 河出書房新社の書店専用受注サイト。
- S-Book.net(エスブックネット)
- 多数の出版社の商品をまとめて発注できる書店専用のサイト。
- 大阪屋(おおさかや)
- かつて存在した取次店のひとつ。日販、トーハンに次いで三番目の規模を持っていた。
- 奥付(おくづけ)
- 書籍の後ろページにある発行日、著者、発行者、印刷所などが書かれたページ。
- オビ
- 本にかけられた宣伝文句の書かれた帯状の紙。別名、腰巻。
- オンライン書店
- インターネット上に出店した書店。在庫検索や注文ができる。
か〜こ行
- 買切(かいきり)
- 返品ができない条件の本。
- 角川Webホットライン
- 書店専用の受注サイト。
- 客注(きゃくちゅう)
- 客からの注文。
- 講談社Webまるこ
- 書店専用の受注サイト。
さ〜そ行
- 再販制度(さいはんせいど)
- 再販売価格維持制度。著作物の販売価格に関して、出版社が定価を決めて書店では一定期間割引できない仕組み。全国で同一価格の提供となる一方で、独占禁止法の例外的な扱いとなっている。書籍の流通や多様性を維持すると共に、言論の自由や活字文化の保存を目指すことを目的としている。
- 自由価格本
- 出版社が定価を設定しない本。非再販本、バーゲンブックとも呼ばれる。販売店が価格競争出来る利点がある。
- 重版(じゅうはん)
- 既刊の出版物を再び発行すること。増刷(ぞうさつ)とも呼ぶ。重版するには最低部数を超える売上の見込みが必要であり、市場と在庫の兼ね合いを見て慎重に判断される。重版がかかれば二刷、三刷と奥付の表記が増えていく。投資のリスクに見合わない場合は、品切れ重版未定の状態となる。
- シュリンク
- コミックや攻略本にかかっているビニール包装のこと。
- 常備寄託(じょうびきたく)
- 出版社と書店との取り決めで、ある本が常に店頭に置いてある状態を維持すること。委託品だが、税務上は出版社の社外在庫扱いとなるため寄託という言葉を使う。
- ショタレ
- 書店で返品不能となってしまった本。
- 初版(しょはん)
- 最初に発行された本。二度目からは第二刷、第三刷という表示になる。
- スリップ
- 雑誌以外の本に挟まっている短冊。本を買う時にはレジで抜き取られる。
- 絶版(ぜっぱん)
- もうこれ以上印刷しない本。
た〜と行
- 棚差し(たなさし)
- 本の陳列方法の一つで、棚に差して並べることをいう。別の販売方法としては「平積み」が挙げられる。
- 短冊(たんざく)
- 注文票のこと。
- 帳合(ちょうあい)
- 書店の仕入先である取次会社のこと。
- 店売(てんばい)
- 店頭販売の略。「みせうり」とも。
- トーハン
- 取次店のひとつ。取次の中では日販と1・2の座を争っている。
- 取次(とりつぎ)
- 出版社と書店の間をつなぐ流通業者のこと。本の卸問屋的な立ち位置。正確には出版取次と言う。日販、トーハンがその代名詞で、戦後最大で会社数は百社以上にのぼったが、ネットの普及や統廃合により大きく数を減らした。
な〜の行
- 日販(ニッパン)
- 取次店のひとつ。取次の中では、トーハンと1・2の座を争っている。
- 延勘(のべかん)
- 書店が商品代金の支払いを先に延ばすためにする取引条件。
は〜ほ行
- 配本(はいほん)
- 出版社と取次店の交渉で決定した部数を、全国の書店に発送すること。
- 番線(ばんせん)
- 書店が本を注文する際に押すゴム印のこと。番線印。
- 版元(はんもと)
- その著者物の出版権を持つ出版社のこと。
- B本(ビーぼん)
- 再販制度に縛られない、自由価格本のこと。
- 平積み(ひらづみ)
- 本の陳列方法の一つで、台の上に表紙を見せて何冊も重ねて置くこと。本の背を見せて並べるのは「棚差し(たなさし)」。
- フンドシ
- 細長い用紙に本の宣伝が書かれたビラ。書店のガラスに貼ってあることが多い。
- 返品(へんぴん)
- 本を取次店に返すこと。商品の代金は書店に戻ってくる。
- ボーズ
- スリップ中央の丸い部分。
- POSレジ(ポス)
- バーコードやISBNコードを読みとって販売するレジ。
ま〜も行
- 面陳(めんちん)
- 本の陳列方法の一つ。棚の中で表紙を見せて陳列すること。
- ムック
- 雑誌のようなスタイルで、内容は書籍のようにワンテーマに絞ったものが多い。
ら〜ろ行
- 落丁(らくちょう)
- ページの一部が抜けたまま製本された不良品。
- 乱丁(らんちょう)
- ページの順序が違ったり、逆さまになったまま製本された不良品。