寿司職人・鮨屋の業界用語まとめ一覧
寿司屋や鮨職人に関する世界で使われている業界用語・専門用語の一部を紹介します。時代とともに変化していったものや、現在では使われなくなってしまった言葉も含まれますが、一種の雑学としてお楽しみください。
あ〜お行
- アオイソ
- 紫蘇(しそ)のこと。青紫蘇という種類の紫蘇が主に使われる。
- アガリ
- お茶のことを「上がり花」と言う。そこから、お茶のことをアガリというようになった。
- アニキ
- 寿司屋で古い寿司を指すときの言葉。
- 一貫(いっかん)
- 寿司を数える単位で、一貫は握り二個のことを指す。しかし、現代では一貫で寿司一個を提供する店も増え、店ごとに扱いが異なる状況である。
- いなり
- 揚げを使った寿司のこと。天神様のお使いの狐の好物と言う事で「狐寿司」と呼ばれていた。
- 恵方巻き
- 節分に食べられる巻き寿司。「恵方寿司」とも呼ばれる。大阪が発祥の地という説があるため、関西地方で多く見られる。真相は定かではない。
- エンソ
- 従業員の食事のこと。
- オアイソ(御愛想)
- 客の支払い、勘定のこと。
- オトウト
- 新しい寿司のこと。アニキとの対比を表している。
- おぼろ
- 海老をすり身にし、砂糖と塩で味を付け火を入れたもの。
か〜こ行
- 数のかぞえ方
- 寿司職人がネタなどの数を数える祭、通常とは違う発音をする。一(ピン)、二(リャン)、三(ゲタ)、四(ダリ)、五(メノジ)、六(ロンジ)、七(セイナン)、八(バンド)、九(キワ)、十(ピンマル)など。数え間違いを防いだり、客に金額等を知られずに伝える効果がある。
- ガリ
- しょうがの甘酢付けのこと。しょうがを噛むと「ガリガリ」と音が鳴ることから。
- カッパ
- キュウリの巻物のこと。「河童は胡瓜が好き」という云われからいつしかこのようになった。
- ギョク
- 卵のこと。「玉子」の「玉」の音読み。
さ〜そ行
- サビ
- ワサビのこと。
- サビ抜き
- ネタと酢飯の間にワサビをつけない寿司のこと。
- シャリ
- 米と酢を混ぜ合わせた酢飯のこと。「すし飯」とも言う。もともとは梵語で「遺骨」を意味する「シャリーラ」という言葉だった。そこから白い米粒は遺骨のようだということでシャリと言うようになった。
- 11月1日
- 十一月一日は「寿司の日」。実りの秋・収穫の秋・米への感謝の日として設けられた。
- ジンガサ
- 太巻やちらし寿司に使うシイタケのこと。
- 鮨(すし)
- 鮨を「寿司」と書くのは、縁起が良い物として、めでたい漢字を当て字にして書いたため。
- ズケ
- ニキリにつけこんだマグロの赤身のこと。
- センマツ
- 米粒のこと。別名、シャリ、マツ。
た〜と行
- ツケダイ(付け台)
- カウンターの上にあるお寿司を乗せるところ。食器や灰皿を乗せてはいけない。
- 鉄火(てっか)
- マグロの小巻にした寿司のこと。昔は小巻寿司のことを「鉄火巻き」と呼んでいたが、マグロ巻きが人気となりいつしか鉄火巻き=マグロ巻きとなった。
な〜の行
- ネタ
- タネを逆さに読んだ隠語。寿司屋では寿司の具を意味する。
は〜ほ行
- バッテラ
- 鯖の押し寿司。形がボート(オランダ語でバッテラ)に似ていることからバッテラと呼ばれるようになった。
- ヒカリモノ(光物)
- 鯖や鯵など青物(背中が青い魚)のこと。
や〜よ行
- ヤマ
- 何もないことを意味する。数字のゼロを表す。その日のネタが切れた時などに、「エンガワ、ヤマ」などと言って伝える。
ら〜ろ行
- ムラサキ
- 醤油のこと。寿司屋の醤油はニキリと呼ばれる特別な醤油を使う。