芸能界の業界用語まとめ一覧

芸能人や業界関係者が使う業界用語・専門用語の一部を紹介します。時代とともに変化していったものや、現在では使われなくなってしまった言葉も含まれますが、一種の雑学としてお楽しみください。

あ〜お行

アイキャッチ
視聴者の注目を集めるような映像や演出。またアニメの中盤でCM放送前後に映される番組タイトルクレジットのこと。
あいのり
決定しているスケジュールに新たに入り込んでくること。
赤ランプ
撮影中のカメラや収録中のスタジオの壁に点灯する赤いランプのこと。演者からすれば「今撮影中であること」を認識するのに役立つが、緊張を引き起こす要因として赤ランプ恐怖症になる人も稀にいる。
アゴ
食事に使える予算のこと。「顎」から転じて、それが比喩表現となった。
アシ
移動手段のこと。「足」から転じて、それが比喩表現となった。
あたためる
現場の空気を盛り上げること。「会場をあっためておく」などと使われる。ライブや収録が始まる前に、観客のテンションを高めるために、前座やリハーサルを行うこともある。
アタマ
映像や音楽の冒頭を表す。演劇やライブでは演目の最初という意味。「アタマから撮り直し」や「アタマに戻って」などと言う。
アテレコ
洋画やアニメに、人物の口の動きに合わせて声優が声を吹き込んでいくこと。アフレコの派生表現として、「映像に台詞を割り当てる」ことから「アテレコ」と呼ばれるようになった。
穴アケ
引き受けた仕事に行かないこと。スケジュールに穴を空けてしまう状態。
あぶらげ
セットの角の部分に用いられる平台の一種。三角形の直方体である。見た目が油揚げに似ている事からそう呼ばれる。
アフレコ
アフター・レコーディング(After Recording)の略。無音の映像に、後からセリフや音楽を録音すること。
ありもの
既に手元にある素材や道具のこと。新たに調達せずとも使い回せるもの。「ありものの音源で間を埋める」など。
いじる
芸人やタレントのリアクションを引き出すために会話やネタを振ること。「いじられる」ことで人気者になった人物も多い。
頂きました
収録現場で重ねたテイクのうち、良い素材が撮れてOKが出た時のこと。
板付き
番組や劇場の演目が始まった時に、演者が決まった位置にいること。CM開けや場面の転換時にも通用する。前置きをせずに素早く本題に入れる。
いってこい
結局は元の状態に戻ってトントン、チャラ、プラスマイナスゼロになるという意味。金融業界では「往って来い」と書く。「いってこいだから、やっちゃいなよ」などと使う。
一本(いっぽん)
基本的には百万円を表す単位。予算やギャラの交渉の場面において、通例的に一本の帯でまとまった金額を用いることがある。
インサート
画面に別の映像素材を差し込む演出。
内トラ(うちとら)
予算やスケジュールの都合で、スタッフをエキストラに使うこと。「身内がエキストラを演じる」という意味。
AD(エーディー)
アシスタント・ディレクター(Assistant Director)の略。主に雑用係。
AP(エーピー)
アシスタント・プロデューサー(Assistant Producer)の略。
APS(エーピーエス)
コンピュータ制御により、番組とCMの放送を、時間どおり正確に流すためのもの。
HH(エイチエイチ)
ヒッチ・ハイク(Hitch-Hike)の略で、番組放送終了直後に流されるコマーシャルのこと。
NG(エヌジー)
「No Good」の略。つまり、やり直し。
FC(エフシー)
ファンクラブ(Fan Club)のこと。
F1層(エフワンそう)
20~34歳までの女性(Female)をカテゴライズした言葉。元はビデオリサーチのマーケティング用語。35~49歳までの女性はF2層、50歳以上をF3層と呼ぶ。
M1層(エムワンそう)
20~34歳までの男性(Male)をカテゴライズした言葉。元はビデオリサーチのマーケティング用語。35~49歳までの男性はM2層、50歳以上をM3層と呼ぶ。
MC(エムシー)
「Master of Ceremony」の略で、司会者という意味。
お金の数え方
芸能界のお金の数え方の由来は、クラシック演奏家のギャラによる。演奏家たちは、数字を音の単位に置き換えて表現していた。アルファベットの読み方はドイツ語である。
1は「C」に置き換えるので、1万=ツェーマン
2は「D」に置き換えるので、2万=デーマン
3は「E」に置き換えるので、3万=イーマン
4は「F」に置き換えるので、4万=エフマン
5は「G」に置き換えるので、5万=ゲーマン
6は「A」に置き換えるので、6万=エーマン
7は「B」に置き換えるので、7万=ハーマン
8は「Octave(オクターブ)」で、8万=ターブ
9は「9(ナインス)」で、9万=ナイン
10万5千円の場合は、ツェージュウ、ゲーセンとなる。
押す・押し
予定より撮影の進行が遅れること。「時間が押している」などと言う。
オフ喋り
アナウンサーがスタジオ以外の映像のためにコメントを喋ること。
オフレコ
「Off the record」の略で、公式な記録にはしないで欲しい状況に当てる。

か〜こ行

書割、書き割り
背景などを平面的に描いた大道具のこと。
確定タイム
番組フォーマット上で予め決めてある時刻のこと。
楽屋落ち
一部の関係者にしか分からない内輪ノリの話。寄席や芝居で使われていた言葉。
ガバチョ
ガムテープのこと。舞台やセットの足元に貼って目印にしたり、仮止めに使う。現場ではADがウエストポーチのベルトに常備していることが多い。
カフ(カフボックス)
主にアナウンサーやラジオDJがマイクの音声をON/OFFするために使う機材。卓上に置いてスライド式のレバーを上げ下げする形式が一般的。
かぶる
出演者が他の出演者と同時に喋ってしまったり、身体がカメラ位置に対して重なってしまったりすること。
完パケ(かんぱけ)
CMや提供表示などを含めて、番組素材が完全にパッケージされていること。全工程が終了すること。
カンペ
決まったセリフや段取りを視聴者に見えない所に用意しておくメモ。スタッフがスケッチブックに書いて指示を出すこともある。カンニングペーパーの略。
ギャラ
英語で報酬を表す「ギャランティー(Guarantee)」の略。ドイツ語の「ゲル(Geld)」を用いる場合もある。
キュー
動きやセリフを行う祭の合図。言葉の由来には諸説あり、ラテン語の「Quando」であるという意見が多い。生放送では「キュー出し」のタイミングが重要である。
ゲル(Geld)
ドイツ語でお金を意味する言葉。「ゲルピン」と言えば金欠となる。
ぎろっぽ
六本木のこと。
クール
番組の放送期間のこと。ドラマやアニメ放送の話数構成でよく使われる。業界では3ヶ月ごとの四半期でクールを割って、「1月〜3月のワンクール」「アニメ第二期はツークールで制作進行中」などと言う。
ケツカッチン
終了時間に制約があり、のんびり収録できないこと。
ゲネプロ
本番と同じ条件で行う最終リハーサルのこと。ドイツ語の「Generalprobe」を略したもの。
香盤表(こうばんひょう)
映画やドラマなどの撮影現場で使う事前に作られたスケジュール表のこと。その日の時間割りがひと目で分かるように、マス目の表にまとめられていることが多い。

さ〜そ行

ざぎん
銀座のこと。
座組(ざぐみ)
番組の関係者やキャスティングの組み合わせのこと。企画を成功させるために最適の座組を成立させることが、プロデューサーにとって大事な仕事となる。
CX(シーエックス)
フジテレビ(JOCXTV)のこと。
CC(シーシー)
「Cow Catcher(カウ・キャッチャー)」の略で、番組冒頭のコマーシャルのこと。
シースー
寿司のこと。
シータク
タクシーのこと。
CP(シーピー)
チーフ・プロデューサー(Chief Producer)の略。その番組プロデューサーの責任者。
仕出し(しだし)
通行人やセリフのない端役のこと。エキストラとは区別される。
尺(しゃく)
番組や一つのシーンのカットの長さ。「短めの尺で」「多めの尺」などと言う。
シュート
撮影開始。カメラを回し始めること。英語の「Shooting」から来ている。
スーパー
映像の上に重ねる演出上の文字や装飾のこと。元々は「Superimpose(スーパーインポーズ)」から来た言葉で、「重ねる」という意味がある。基本的にテロップは速報や字幕などの役割に徹するのに対して、スーパーは視覚的な効果や画面を華やかにするなど演出目的で使われる。
スポット
業界の有力者や事務所と関係がある金持ちの指名により単発で営業すること。
スポットCM
番組には関係なく、番組と番組の間に放送するコマーシャルのこと。「ステブレ」や「SB」などとも言われる。
生活枕(せいかつまくら)
収入の少ないタレントを事務所の知り合いの金持ちに面倒を見てもらうこと。
接待(せったい)
事務所の便宜を図ってもらうために、VIPや先生と呼ばれる人に対しておもてなしをすること。
セトリ
「セットリスト(Set list)」の略で、コンサートなどでアーティストが演奏する曲を一覧表にまとめたもの。
ぜひモノ
是非とも紹介しなければならないモノの俗称。
宣材(せんざい)
宣伝材料のこと。アーティストや商品を宣伝する祭に用いる写真や資料のこと。ノベルティグッズなどを制作して「宣材キット」として配る場合もある。

た〜と行

タタキ
企画や台本などの元になる素案。アイデアを形にしたもの。たたき台の略で、刀鍛冶などの職人が金属を叩くために使用する台が語源。
ダブり
1日に2本仕事をすること。あるいは、仕事のスケジュールを重ねて入れてしまうこと。
チルト
カメラを縦に振ること。横方向に振る動作は「パン」と言われる。
手ばたき
番組を盛り上げるために拍手すること。またはバラエティー番組の観客のこと。
デルモ
モデルのこと。
テレコ
入れ違い、食い違い、あべこべになること、ちぐはぐなこと。元は、歌舞伎の世界で使われていた言葉で、二つの異なる筋を一つの脚本にまとめ、交互に展開するという意味がある。
テロップ
カメラで撮影した映像の上に、後から重ねて追加した文字情報のこと。元々は「Television opaque projector(テレビジョン・オペーク・プロジェクター)」という映写機の一種の名称だったが、この機材が使われなくなってからも文字による情報伝達手段を指してテロップという言葉が使われ続けている。基本的には災害情報やニュース速報、選挙結果のアナウンスなどに用いられたり、インタビューの翻訳や歌番組の歌詞に見ることができる。近年、過剰な演出としてバラエティなどでよく見る文字演出は「スーパー」と呼ばれる事の方が多い。
ドーラン
肌の色をきれいに出すための化粧品。ドイツの会社名「Dohran」が由来の商品名。
同録(どうろく)
同時録音のこと。映像と音声を同時に収録するため、騒音や予定外の現象に気をつけなければいけない。
読モ(どくも)
読者モデルの略。
取っ払い
出演者のギャラを現場で支払うこと。
トラ
エキストラのこと。EXとも言う。
撮れ高(とれだか)
収録の祭に期待した映像が撮れたかどうか表す指標。金融用語で「出来高」というものがある。例えば、ディレクターが想定していなかったポイントで笑えるシーンが撮れたり、監督の期待以上に良い映像が撮れれば、撮れ高は「高い」ということになる。
ドンカマ
映像や音源のタイミングとリズムを合わせるために鳴らすメトロノーム。1963年にコルグ(京王技術研究所)が発売した日本初のリズムマシン「DONCA MATIC」が言葉の由来。
トンマナ
企画やデザインに一貫性を持たせるためのテーマや価値観。「トーン&マナー(Tone & Manners)」の略で、日本的な言い方では「空気」や「雰囲気」に相当する。

な〜の行

なめる
被写体に寄った映像を、主に足元から全体を舐めまわすようにカメラアングルを変えて撮影すること。
抜く
背景を入れずに、被写体をアップにして撮影した素材。また欲しい素材だけを抜き出して保存しておくこと。
抜け(ヌケ)
カメラのフレームの中で遠方の景色のこと。手前の空間に人物や建物などの視界を遮る物がなければ「ヌケのいい映像」が撮れる。

は〜ほ行

ハコウマ(箱馬)
足場や踏み台に利用する汎用的な木の箱。
バースタ
スターバックスコーヒーの略。現在では「スタバ」が一般的。
バーター
物々交換(barter)が由来の言葉で、若手タレントや売出し中の芸人を露出するために、人気のある者と抱き合わせで出演を交渉する時などに用いる。
パイオツ
女性の乳房のこと。
ハケる
出演者が舞台や画面の外に出ること。
はだか
単身で出演契約すること。
パブ
公に対する宣伝・露出のこと。「パブリッシュ(publish)」の略。
バミる
出演者の立ち位置に目印をつけること。演劇や舞台で使われる「場を見る」が語源と言われている。ガムテープを用いることが多い。
バラす
セットや舞台を解体して、現場から撤収すること。
パン
カメラを横に振ること。「左からパンしてリポーターを写す」などの表現で使う。縦方向に振る動作は「チルト」と言われる。
番宣(ばんせん)
放送局が自局の番組や映画を宣伝すること。番組宣伝の略。
びーちくっぱ
乳首が立ったこと。
Bプロ
生放送が万が一、中止になった場合に放送するために用意された番組のこと。
ピン
一人で活動する芸能人のこと。「ピン芸人」など。
ぶっつけ
いきなり本番に挑むこと。
ぶら下がり
CMの最後に出るタイトルのこと。
フルーツ
事務所にいいように使われている接待要員。場を華やかにするための若い女性。
べしゃり
喋ること。
ボーヤ
大物の付き人や弟子のこと。音楽業界ではローディーまたはボーイと呼ぶ。修行中の身として、師匠の芸を間近で勉強しながら運転手や雑用をこなす。
放送コード
一般的に、公の場において不適切な言葉や発言を制限する基準。放送コードに引っかかる内容だと編集でカットされたり、モザイクやピー音で分からないようにする。

ま〜も行

前フリ
番組やイベントなどで本編に入る前に話題の流れを作ること。
まいう~
旨い!美味しい!という意味。ホンジャカマの石塚英彦と、振付師兼ダンサーのパパイヤ鈴木が「元祖!でぶや」という番組内で、旨いものを食べた際に「まいう~」と言ったことから広まった。
巻く・巻いていく
予定時刻よりも早く終わらせること。急ぎで帳尻を合わせようとすること。
まくら
宿泊費のこと。元は「枕」の比喩表現。
枕営業(まくらえいぎょう)
仕事をもらうために番組の上層部やスポンサーと寝ること。
見切れる
テレビの収録などで出演者の体の一部が画面の外へ出てしまっている状態。元々は、見えてはいけない裏方や部外者が舞台や画面に入ってしまうことを意味し、現在は真逆の意味が混在している。ただし、どちらも間違いではないため、状況によって使い分ければ問題にならない。

や〜よ行

よごれ
下ネタや他の出演者がやりたがらない嫌な仕事。あるいはその役割り。
寄り
画面に対して被写体を大きく映すこと。「寄りの映像」などと言う。

ら〜ろ行

ランスルー
本番と同じセットや機材、進行で行うリハーサルのこと。
リハ
リハーサルの略。本番前の予行練習。
ルイージ
いじること。
レフ板
屋外ロケをするときに、照明係がもつ反射板。
ロケハン
ロケーション・ハンティングの略。収録を行う現場の場所探しや出演者の立ち位置を決めるために行う。
ワイハ
ハワイのこと。
ワイプ(Wipe)
主映像の端に、別の映像を小窓で写す演出。元は、新しい映像を徐々に重ねて画面を切り替える手法を指したが、今では前者の方が有名。
わらう
舞台の上から不要な物を片付けて、支障のない場所へ移動すること。