もがく下半身

とあるカナダの街の警察署に通報があった。

通報者はかなり混乱していたようだ。

「女の人の上半身が埋まってるんだ。足をばたつかせてて、俺だけじゃ無理だから来てくれ!」

埋まっている?

聞いた署員は訳が分からなかったが、とりあえず現場へ出向くことにした。

すると確かに、女性の上半身が穴に埋まっている状態が確認された。埋まっているというよりも、食い込んでるといった方がしっくりくる状況だった。

驚いた署員は言った。

「何でこんな事に。どのみち、このままじゃ命が危ない、まずは引っこ抜くぞ」

女性の足ば、もがくようにばたついていたため、足の片方に取りすがり何とか手をかけた。

そして、通報した男と二人がかりで、女性を引き抜いた。

その女性をついに救出したと思ったのも束の間、男二人は女性の上半身を見て驚いた。

女性の上半身は完全に白骨化しており、胸部から上の肉は腐り果てて無くなっていたのだ。

これは現地の悪い冗談なのか、何かを暗示する寓話なのかは残念ながら分からない。

 

 

暗闇から見つめる視線

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