十四の墓標

1991年3月14日、当時工事中であった広島市の新交通システムの橋桁が落下し、下の県道で信号待ちをしていた車を押しつぶすという惨事があった。

この事故により、一般人と作業員の14人が死亡、9人が重軽傷を負った。

落下した橋桁は、長さ63m、幅1.7m、厚さ2m、重さ60tの鋼鉄製だったため、直撃を受けた乗用車は高さ50cmほどにまでに圧縮されたほどである。

事故からおよそ2時間後に橋桁がクレーンで取り除かれた。下敷きになった乗用車に閉じ込められていた被害者のうち、9人は即死の状態だったという。

その場所にはかつて十四基の墓があり、工事のためにいずこかへと移したという説がある。

現在は、現場付近に建てられた慰霊碑を確認することができる。

 

 

暗闇から見つめる視線

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