大学芋の「大学」ってどこのこと?

大学芋という名前の由来には、さまざまな説がありますが、有力なのは大学生が好んで食べていた料理だから、というもの。

普通すぎてつまらないですよね。

こんな逸話があります。

昭和初期、日本が不況にあえいでいた頃、ある貧乏な大学生が学費を稼ぐために中国から伝わってきた料理を作って売っていたそうです。それが学生たちの間で大ブレイク。後に「大学芋」と名付けられた、という説です。

その学生は、一説によると「東大生」だったそうです。別の意見では「早稲生」だという説もあります。

どうして上の二つが挙がったのでしょうか。当時、東京大学の赤門の前に三河屋という店があり、そこでふかし芋を売っていたそうです。そして、早稲田大学のある高田馬場周辺にも似たような店があったそうです。

それらの店で買い食いしていた大学生の話と混合したのでしょうか。

どちらにしても、東京の焼き芋の売り方には味付けをした芋にゴマをまぶす習慣があったそうで、その中に蜜を使用した甘い味があったとしたら、大学芋の原型と言えそうです。

というわけで、大学芋の「大学」は場所のことではなく、大学生が好きな料理という意味なのでした。