レストランの語源

「レストラン(Restaurant)」の語源については二つの説があります。

一つは、ラテン語の「回復する」という意味の言葉「レストラーレ」が語源で、18世紀中旬にパリの食堂が「レストラーレ」と店の表に掲げたのが始まりだと言われている説。

そして、もう一つは本来レストランはブイヨンの事を指しており、ブイヨンが人間を元気にしてくれるため「回復させる」という意味の「レストラヴォヴォス」から取って、料理を出す店をレストランと総称するようになったという説。

どちらも「回復」という概念を象徴しています。

かつての外食は、市場に集まってきた人たちが一杯飲みながら軽食をつまむ屋台のようなものであったり、大きなテーブルを見ず知らずの人と囲んで済ませる大衆居酒屋みたいなものが主流でした。

客ごとに個別のテーブルを用意して料理を提供するサービスが登場したのは18世紀に入ってから。当時、体調が優れない人のために食べられそうな物をリストにして置いた、それがメニューの始まりです。

それ以前は、店主が気ままに作った料理やあらかじめ用意してある物を食べていました。

つまり、ここで人々は快適に料理を楽しむことを知り、心や健康を「回復」させたのです。これが流行となり、現代のレストランにつながるスタイルの飲食店が街に広がっていきました。

次にレストランに行く時は、ぜひ楽しんで「回復」することを目指してみましょう。